『正法眼蔵第十七恁麼』 第一段①
〔『正法眼蔵』原文〕
雲居山ウンゴサン弘覚グカク大師は、洞山トウザンの嫡子テキシなり。
釈迦牟尼仏より三十九世の法孫なり、洞山宗の嫡祖テキソなり。
一日示衆云、
「欲得恁麼事インモジ、須是シュゼ恁麼人インモニン。既是キゼ恁麼人インモニン、何愁ガシュウ恁麼事」。
〈一日イチニチ衆シュに示して云く、
「恁麼事インモジを得んと欲せば、須く是れ恁麼人なるべし。
既に是れ恁麼人なり、何ぞ恁麼事を愁ウレえん」。〉
〔『正法眼蔵』私訳〕
雲居山の弘覚大師(雲居道膺ウンゴドウヨウ禅師)は、洞山トウザンの嗣法の弟子である。
釈迦牟尼仏から数えて三十九代目の法孫であり、洞山禅の正系セイケイの祖師である。
ある日、大衆に示して言った、
「恁麼の事を得ようと思うなら、すべからく恁麼の人でなければならない。
もとよりすべての人は恁麼の人である、
恁麼の事が得られるかどうか心配することは要らない」。
〔注:〔 〕内は補足 ( )内は注釈〕
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