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空華を学ぶには、本当に多くの種類がある『第十四空華』14-4-5b

 〔『聞書』私訳〕

/「三千年の所見」「八百年の所見」「百劫の所見」「無量劫の所見」などというのは、ただ考えがいろいろであることを言うのである。



〔『抄』私訳〕

「空華を学」ぶのに「衆品あるべし」といって、さまざまにこれを出される中に、「翳眼の所見あり」と以下略。これはいかにもその趣旨があると聞こえる。まったくない花をあると見る妄見(道理にくらい考え)であるから、「翳眼の所見」と言われる道理である。


「明眼の所見」、あるいは「仏眼」「祖眼」「道眼」などとあるが、心得られない言葉である。「瞎眼」とは霞んでいる眼である。ただ、「仏道の翳人といふは本覚人なり、妙覚人なり、諸仏人なり、三界人なり、仏向上人なり」とあるから、今になって事新しく驚くべきではない。「瞎眼」もまた過失ではなく、「明眼」や「仏眼」と同じことである。


これらはみな「空華」が見る所であるけれども、「空」もこのように「品々」あり「華」も「重々なり」なのである。その中で、今の「空」は一茎の「草」である。


「この空」に「かならず花さく、百草に花さくがごとし」とは、この「空」の道理は、「百草に花」が「さくがごとく」ある中で、この「空は一草なり」と言うのである。ただ、この「一草」と言う時は、ほかの草を残さない。「百草」と言う時は、「空」の「一草」は特別ではないのである。


ただつまるところ、妄見の方の「空華」を言葉を改めないで(「翳眼」とか「本覚人」とか、本覚法門の言葉をそのまま用いて)、仏道で説く「空華」の道理をさまざまに解釈されるのである。ただ「空華」は妄法(真実でない法)だとばかり凡夫はずっと思っているが、この「空華」が直指する在り様ヨウを述べられるのである。「この道理を」、「如来道は空本無華と道取するなり」と言うのである。


この「空華」を日頃の凡見のように理解して、仏道で説く「空華」の道理はまったく教える知識(善徳のある智者)もいない。口伝も聞かないので、ただ妄見(道理にくらい考え)だけで一生をむなしく暮らすことは、本当に損なことである。


この「空華」に限らず、一切の仏法はみなこのようである。書籍一冊を読んでも、経典をひらいても、ただ日頃の妄見だけで理解し、仏祖正伝の儀を聞こうともしない。恨むべきことだ、悲しむべきことだ。



                      合掌



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