〔『正法眼蔵』原文〕
この道理を到来せしめて、春秋をはかりしるべし。
ただ春秋に華果ケカあるにあらず、有時かならず花果あるなり。
華果ともに時節を保任せり、時節ともに花果を保任せり。
このゆゑに百草みな華果あり、諸樹みな華果あり。
金・銀・銅・鉄・珊瑚・頗梨樹ハリジュ等、みな華果あり。
地水火風空樹みな華果あり。
人樹に花あり、人花に花あり、枯木に花あり。
かくのごとくあるなかに、世尊道ドウ、虚空華コクウゲなり。
〔『正法眼蔵』私訳〕
一華開五葉(一法身の如来の現成は森羅万象である)という道理を到来させて、
一年の春秋をはかり知るべきである。
〔この道理を到来せしめて、春秋をはかりしるべし。〕
ただ春秋に空華(空として成立する真実のありよう)の花や果実があるのではなく、
時が有れば必ず花や果実があるのである。〔ただ春秋に華果あるにあらず、有時かならず花果あるなり。〕
空華の花や果実は共に時節を保持し、時節は共に空華の花や果実を保持する。〔華果ともに時節を保任せり、時節ともに花果を保任せり。〕
〔梅花のつぼみがほころぶのと、春が暖かくなるくのとは、
別ではなく同じことである。〕
だから百草は一草一草にみな空華の花や果実があり、
いろいろな樹も一本一本にみな空華の花や果実がある。
〔このゆゑに百草みな華果あり、諸樹みな華果あり。〕
金樹、銀樹、銅樹、鉄樹、珊瑚樹、水晶樹なども、
みな空華の花や果実がある。
〔金・銀・銅・鉄・珊瑚・頗梨樹等、みな華果あり。〕
地樹、水樹、火樹、風樹、空樹もみな空華の花や果実がある。〔地水火風空樹みな花果あり。〕
人間の樹にも空華があり、人間の花にも空華があり、枯れ木にも空華がある。
〔人樹に花あり、人花に花あり、枯木に花あり。〕
このようにある中で、世尊は言う、
「みな空華(空として成立する真実のありよう)である」。
〔かくのごとくあるなかに、世尊道、虚空華なり。〕
〔我々は一人一人みな空華であるから、
発心修行するだけ大きい仏となるのである。〕
世尊は言う「みな空華(空として成立する真実のありよう)である」『第十四空華』14-2-2b
合掌
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