〔『正法眼蔵』原文〕
「不宿死屍」といふは、不宿は明頭来明頭打、暗頭来暗頭打なるべし。
死屍は死灰なり、幾度逢春不変心《幾度か春に逢ふも心を変ぜず》なり。
死屍といふは、すべて人々いまだみざるものなり。
このゆゑにしらざるなり。
〔『正法眼蔵』私訳〕
「死屍を宿トドめず」という「宿めず」とは、
明が来れば明で対処し、暗が来れば暗で対処するということである。
〔「不宿死屍」といふは、不宿は明頭来明頭打、暗頭来暗頭打なるべし。〕
屍シカバネとは冷たくなった灰であり、何度春に逢っても心の起こりようがなく、春に同化してしまうものである。
〔死屍は死灰なり、幾度逢春不変心《幾度か春に逢ふも心を変ぜず》なり。〕
屍とは、まったく誰もまだ見たことがないものである。
〔死屍といふは、すべて人々いまだみざるものなり。〕
〔自分は屍だから、自分は仏性の大海だから、
自分は自分を見ることができないのである。〕
だから、知らないのである。
〔このゆゑにしらざるなり。〕
合掌
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