〔『正法眼蔵』原文〕
このゆゑに、南洲北洲の面目あり、これを検して学道す。
非想非々想の骨髄あり、これを抗して学道するのみなり。
〔抄私訳〕)
「南洲北洲の面目」と言っても、尽十方界真実人体であり、「非想非々想の骨髄」であっても、同じく真実人体であるというのである。
「面目」「骨髄」の言葉は、真実人体という人にちなんで、ゆかりある言葉であるからこれを出したのである。
〔『正法眼蔵』私訳〕
こういうわけで、南洲(我々の棲む世界であり、菩提心を発しやすく、成仏もある所)
北洲(寿命千年の楽土であり、菩提心が発らず、成仏がない所)など
様々な世界〈一人一人の〉の様子があり、これを点検して道を学ぶのである。
(このゆゑに、南洲北洲の面目あり、これを検して学道す。)
非思量〈思量ではない実物そのものの様子〉の骨髄があり、
これを取り上げて道〈自分の真相〉を学ぶだけなのである。
(非想非々想の骨髄あり、これを抗して学道するのみなり。)
〔『正法眼蔵』原文〕
正法眼蔵身心学道第四
爾時ニジ仁治三年壬ミズノエ寅トラ重陽チョウヨウ日在于宝林寺示衆ジシュウ
仁治三年癸ミズノト卯ウ仲春初二日書写 慧奘エジョウ
〔『正法眼蔵』私訳〕
正法眼蔵涅槃妙心第四巻身心学道〈身心のありように自分の真相を学ぶ〉終わる。
その時、西暦1242年9月9日に宝林寺で修行僧に説く。〔道元禅師〕西暦1243年2月2日に書写する。 慧奘(永平二祖)
合掌
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